周知のように現代は、広告を大量投下すれば必然的に物が売れるというような時代ではない。優れたプロダクトやサービスを生み出し、それに対してロイヤリティをもってくれる顧客がいてはじめて、企業は発展する。このような潮流の中、注目されているのがインターナルマーケティングという考え方。日本ではまだまだ研究が進んでいない分野だが、まずは基本的事項を押さえていきたい。
インターナルマーケティングとは?
「インターナル・マーケティング」は企業が従業員に対して行うマーケティング活動のことを指す。
従業員を顧客と同様にとらえて従業員が働きやすい環境を整えることによって、仕事への誇りを持たせたり、企業への帰属意識を高めることを目的とする。
そのことによって質の高いサービスが顧客に提供されて、顧客満足度を高めることになり、顧客満足度が高くなればリピーターが増え、最終的には企業の利益につながる、という考え方。
疎かにすると…
仮に顧客が求めるプロダクトやサービス、ソリューションを提供できる環境にあったとしても、それらを顧客に提供するのは従業員である。その従業員が仕事に満足していない、または、社内にコミュニケーションエラーが生じている場合には、 低い意識で顧客に接している恐れがあり、 そのプロダクトやサービスは不完全な形でしか提供されない。それにより、そのためのマーケティング(エクスターナルマーケティング)活動が意味を成さなくなってしまう恐れがある。
サービス・プロフィット・チェーンから考える
「従業員に向けたマーケティングを行っていないと、顧客満足度が下がってしまう」という因果関係については、1994年に提唱されたサービス・プロフィット・チェーンというフレームワークで捉えることができる。
【サービス・プロフィット・チェーン】
従業員満足(ES=Employee Satisfaction)が高まれば、顧客満足(CS=Customer Satisfaction)も高まり、企業の利益も高まっていく』という考え方。
①給料や福利厚生といった社内サービスの質が高まれば、従業員満足度が高まる
②従業員満足度が高まれば、その企業に対する従業員のロイヤルティが高まる
③従業員のロイヤルティが高まれば従業員の生産性が高まる
④従業員の生産性が高まれば、サービスの質が高まる
⑤サービスの質が高まれば、顧客満足度が高まる
⑥顧客満足度が高まれば、その企業に対する顧客ロイヤルティが高まる
⑦顧客のロイヤルティが高まれば、リピート率が高まり、クチコミで評判が広がり、企業の業績が向上する
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